20日に誕生した米トランプ政権が早速、強硬な移民政策を打ち出した。不法移民の取り締まり強化だけでなく、移民希望者が合法的に入国できた制度も、トランプ大統領の就任と同時に廃止された。米国入りを目指していた移民たちの間に落胆が広がっている。
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「数時間後には合法的に米国入りできたはずなのに、その夢は散った。今は何も考えられない」。20日昼、米テキサス州エルパソと国境を接するメキシコ北部シウダフアレスで、ベネズエラ人のジョニー・フロレスさん(36)はそう話した。
昨年8月、米国土安全保障省のアプリ「CBPワン」を使い、移民希望者が合法的に亡命申請をして米国入りするための予約を申し込んだ。今月1日、ようやく指定された予約日時は、20日午後1時(米東部時間同日午後3時)。選挙戦の時から制度廃止に言及していたトランプ氏が就任する予定の数時間後だった。
不安は的中した。トランプ氏…